[家具職人便り]メラミン化粧板の木目をあわせてジョイントする
こんにちは。家具職員です。
繁忙期に突入して、西宮スタッフも現場に駆り出されることが増えています。
家具の収まりの確認や納品した家具の微調整など…。実際にお客さまのご自宅に伺うのは毎回緊張しますが、仕上がった家具を引き渡す瞬間に立ち会うことは多くないのでモチベーションが上がりますね。
さて話は変わりますが、メラミン化粧板で天板を製作する事がありますが、その際つなぐ必要が発生します。今日はそんな話です。
メラミン等の化粧板は、大概のものが3×6(さぶろく/三尺×六尺/900㎜×1800㎜)、もしくは、4×8(よんぱち/四尺×八尺/1200㎜×2400㎜)となっています。
シート系のものの場合は、3×6、3×7、3×8になります。
なので、おおよそ2400㎜を越える天板はジョイントが入る事になります。また、搬入時の条件や家具の構造の具合で、それ以下の場合でもジョイントが入る事があります。
そのジョイントなのですが、プランナーや製図スタッフから「なるべく目立たないように、木目を合わせてほしい」と要望が来ることがあります。
そうしたら、材料を多めにとって目を合わせていくのですが・・・これが面白い事に頑張ったら合うのです。
なぜならこの木目は印刷だからです。印刷は一定間隔でリピートしているわけで、木目が合う事があるのです。
アイカ工業の4×8メラミンですと、おおかたの柄が1245㎜でリピートしています。そして、面材の寸法が2450㎜です。
1245×2=2490≠2450
ちょっとずれますね。これでは、面材の端では柄がうまくつながりません。
普通に2枚のメラミンを木目が合うように並べるとメラミン同士のすき間が30㎜か50㎜あいてきます。
おそらく、メラミンを定尺に切り出す際に30㎜〜50㎜程切り落としているのだと推測しています。そして、来る材料はたいてい10㎜ほどズレています。
(普通に2枚頼むと、これくらいずれた柄できます)
(その2枚を木目がピッタリ合うように並べると5㎝ほど間があきます。反対にすると3㎝…)
普通に材料発注しますと、10㎜ズレで2枚来ますので、2400+2400のジョイントはできません。2400+1200ならばとれます。
そこで、続きではなく、10枚飛ばした2枚にすると、ズレが100㎜程になります。すると、切りしろも考慮して、うまく2400+2400の柄のつながったメラミン化粧板がとれるのです。
(10㎝ほど柄がずれている2枚のメラミンの写真がこちら↑↑)
(写真では分かりにくいですが、5cmほど重なりあっています↑↑)
(分かりやすいようにスケールを当ててみました↑↑ これで柄を合わせてジョイントできそうです。)
少し専門的な話になってしまいました。
ちょっと説明がうまく無くて申し訳ありません。解った方は「へ〜」と思っていただけると幸いです。
うちの広報スタッフにもブログ原稿を渡す際に軽く説明しましたが「へ~」と返ってきただけでした。分かったのか、諦めたのか…。
ちなみに、建材屋さんに頑張って説明して、「〜という訳で、柄合わせでジョイントする時は、ちょっと離れたのを持ってきて」と言っても全然解ってもらえませんでした。困ったものです。