[家具職人便り]抽斗有効内寸を大きくする必殺技。
こんにちは。家具職人のヒロシがブログを更新します。
今回は抽斗の扉のことです。
*ちなみに「抽斗」とは「引き出し」のことです。家具職人や図面担当は「抽斗」と表記します。専門用語?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ちゃんと「抽斗」と書いて「ひきだし」と読みます。
漢字変換機能を使うと、「ひきだし」は「引き出し」と並んで「抽斗」と変換表示されますよ。
さて、そんな抽斗(ひきだし)のお話。
今回作っている家具、いつもだったら抽斗の前の扉は、家具の前面にピタッとついていますが、今回は抽斗内部の有効寸法を稼ぐための手段として少し変わったものになったのでご紹介します。
いつもの形はこのような仕様ですが↓
今回の形はこの仕様です↓
※画質が悪くてごめんなさい。写真失敗しました…。
少し角度が難しいですが、画像を見比べて見ると、なんか違いますよね?
そうです。
実は今回製作中の抽斗、箱の内側横の板がないんです。
この板を敢えてなくすことによって、板の厚み分の有効寸法が大きくとれます。
開閉の際は、この隙間に指を入れて開閉します。
こちらの家具は、収納(クローゼット収納)の内部に入れる家具なので、別に扉がつく予定。
ホコリなどの心配がないので、この形状にしましたが、普段はやはりいつも通りが一番です。
このように、リマンションではお客さまのご要望にできるだけお応えできるように、プランナーと家具職人が連携しながらオーダー家具を製作しております。
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また、別日に製作していた、病院に納品する院長のデスクのこともご紹介します。
こちらの家具は、以前納品していたものに、追加(増設)する形で取り付ける吊り棚になります。
仕事に必要な細々したアイテムはもちろん、カルテや必要書類などをもっと効率よく収納できるようにプランニングしていきました。
デスクのスペースが限られていますので、意外と頻繁に使うティッシュの置き場所は悩むところ。今回は、写真のようにティッシュの置き場を考えました。
デスク上に置くとかさばってしまうので、逆さまにして、下に引っ張りだす方法をご提案しました。
これなら扉を閉めればティッシュ箱が落ちる心配もありませんし、見た目も◎。使い勝手がさらに良くなりとても喜んでいただけました。