意外と知らない新築マンションのインテリア術―照明を味方につけた空間演出―
みなさんは住まいのなかで、魅せたいこだわりのインテリアはありますか?
一部分だけマテリアルの違うアクセントウォール、一目惚れで購入したハイセンスなソファ、空間に華を添える絵画やアート作品、趣味で集めたお気に入りのコレクション、等々インテリア好きの方ならこだわりのポイントをお持ちだと思います。
わたしのこだわりポイントはエコカラットを貼った壁に、色とりどりのドライフラワーをたくさん吊るした、リビングのテレビボード上部です。
数年前からドライフラワーにはまり、コツコツと様々な種類のものを収集してきました。
園芸店や花屋、インテリアショップなどで、すでにドライフラワーになっているものを手に入れることもあれば、生花から自分でドライフラワーをつくることもあります。
生花からドライフラワーをつくる際には、調湿機能を持つエコカラットが良い働きをしてくれるので、とてもおすすめです。
それについてはまた後日お話しさせていただくとして…今回は照明についてのお話です。
照明は選び方や照らし方次第で、こだわりのインテリアを何十倍にも引き立ててくれる効果があります。
さらにそれがマンションであれば、より効果的です。戸建てに比べて窓が少ない分だけ壁が多くなり、照らす対象も増えるからです。
言わば照明は、魅力的な空間演出には欠かすことのできない、最強のパートナーなのです。
インテリアが際立つ照明の選び方
▲Re:Mansion WORKS:緑を感じながら夫婦で寛ぐインテリア!テラスのリビングとダイニング
たとえば壁面を照らすのであれば、ダウンライトや間接照明を取り入れましょう。
壁面を洗うように美しく照らす、ダウンライトのウォールウォッシャーがおすすめです。
ウォールウォッシャーとは壁面全体を均一に明るくする照明手法で、空間全体がより明るく、広く見えるという効果を生み出します。
これは目線の先の壁が明るいと、感覚的な明るさ感が高まる認識があるためです。
さらに、奥の壁を照らせば奥行きが感じられ、部屋が広く感じる効果もあります。
天井埋め込み型のダウンライトは照明器具自体の存在感は小さく、もっともシンプルに仕上げられる照明なので、光をデザインするような感覚です。
光をデザインするウォールウォッシャーを上手く取り入れると、高級感や落ち着きといったイメージの空間を演出することができます。
▲Re:Mansion WORKS:素材と色見を厳選してつくるリビング!洗練されたナチュラルモダン
素材の質感を際立たせたい壁面には、間接照明が相性がよくおすすめです。
間接照明とは、光源を壁や天井にあてて間接的な光の空間をつくりだす照明手法です。
グラデーションを描くような光で、素材感のあるデザインの壁面に立体感と陰影を加え、その表情を一段と際立たせてくれます。
間接照明は壁面を優しくソフトに照らしてくれるので、ドラマティックな空間を演出するためにふさわしい明かりです。
光の陰影は空間演出のひとつ。あえて壁に余白を設けた楽しみ方もトライしてみてください。
お気に入りのソファや家具を際立たせてムーディな印象を醸し出したい場合は、スタンドライトが有効的です。
スタンドライトはフロアランプやテーブルランプなどの種類があり、ランプ自体が自立しているコンセント式なので、配置が自由な照明です。
コンセントの位置に配慮した置き場所で、コードをなるべく目立たせないような工夫をしましょう。
ソファ×フロアランプはおすすめの組み合わせで、ソファをより素敵に照らす効果もあるうえに、手元の照明としても使えます。
また本棚の一角にテーブルランプを配置すると、まわりの本や小物が優しく照らされ、素敵なディスプレイ空間になります。
明かりを灯さなくともインテリアのアクセントとしてデザイン性のあるものを、アート感覚で飾って楽しめるのもスタンドライトならではの魅力です。
絵画やアート作品の魅力をアップさせるにはスポットライトを用いたライティングがおすすめです。
スポットライトは特定の場所を集中的に照らす照明器具です。光の向きを自由に変えられるため、壁に飾った絵を効果的に照らすことができます。
スポットライトで照らされた絵画は、陰影が出て表情がより豊かに感じられ、自然と目が引き付けられます。また、部屋にアクセントが生まれて、空間が華やいだ印象になります。
飾るだけでも部屋の雰囲気を格上げしてくれる絵画やアート作品ですが、照らし方次第でよりアーティスティックに、ギャラリーのような洗練された空間が演出できます。
▲Re:Mansion WORKS:グレーミラーで魅せる洗練空間@東京都品川区W邸
モデルルームのようなハイセンスなインテリアを目指すのなら、特におすすめしたいのが照明を埋め込んだオーダーメイドの造り付け家具です。
冒頭で述べたように、マンションは戸建てと比べて壁部分が多い間取りになりがちですが、それは裏を返せば、造り付け家具における設計の自由度が高いということです。
なぜオーダーメイドをおすすめしたいかと言うと、可能性が無限大だからです。
部屋の形にぴったり合う既製品を探すのは、至難の業です。
ましてや部屋のコンセントがちょうど良い位置にあるとは限りません。家具から電気コードが丸見えでは素敵なインテリアも台無しです。
オーダーメイドにおける最大のメリットは、バリエーションの豊富さであり、壁全体を使って自分好みにレイアウトした造り付け家具ができてしまうところです。
好きな位置に好きな明るさ・色味の照明を選択でき、さらに家具づくりのプロなら、ディスプレイするものの魅力を最大限に活かした照らし方を提案してくれます。
たとえばわたしのこだわりポイントである、エコカラット壁にドライフラワー吊るしたテレビボード上部を際立たせるのであれば、アッパーライトを取り入れます。
アッパーライトは下から上向きに照らす照明手法で、テレビボードに照明を埋め込んで上方向を照らせば、エコカラットの上品な質感と、ドライフラワーが持つ独特の陰影が生まれ、なんとも表情豊かにしてくれるでしょう。
このように、こだわりのインテリアをより一層際立たせるには、照明の選び方や照らし方が重要であることはおわかりいただけましたか?
ではそれ以外の全体的な照明はどうすれば良いでしょうか?
効率性だけではない部屋の灯り
▲Re:Mansion WORKS:照明計画で叶えるスタイリッシュなアーバンライフ
照明は、居室全体を照らす「全体照明」と、部分的な範囲の明るさを補う「補助照明」、天井や壁、床など内装の一部に直接光をあて、その反射光で間接的に照らす「間接照明」の組み合わせが大切です。
補助照明・間接照明については先ほどご紹介しましたね。
全体照明についてのお話ですが、欧米に比べ日本の住宅照明は明るすぎるといわれています。
それは、部屋の中央に大きなシーリングライトをひとつ設けることで、明るさを確保している一室一灯スタイルの家がまだまだ多いからです。
作業をするには効率的で便利ですが、部屋全体をまんべんなく照らすので、何となく落ち着かず安らぎにくい印象になります。
特にリビングは明るさをセーブし、やわらかな明かりの下でリラックスしたいものです。
ですので、シーリングの一灯使いで部屋を煌々と照らすのではなく、温かい色味のダウンライトを多灯使いした照明計画をおすすめします。
ダウンライトは、調光機能や調色機能、人感センサー付きのものなどがあり、昨今ではランプを動かして照射方向を変えられるものや、音楽を流すことができるスピーカー付きのものなども発売されていて、まさに住む人のニーズに幅広く対応できる優れものです。
ダウンライトの数や配置は他の照明とのバランスを考えた計画がポイントです。
全体照明・補助照明・間接照明を上手に組み合わせることで、部屋に光と影が生まれ、奥行き感や立体感が感じられます。
空間に変化が生まれることで、奥深いインテリアへと格上げしてくれるのです。
新築マンションにこそ上質な暮らしのための照明計画を
▲デジタルモデルルーム
せっかく良質な新築マンションを手に入れたのなら、室内空間にもこだわりたいですよね。
しかしデベロッパー主導で販売されるマンションオプションでは、選択肢が少ないばかりか、お決まりのパターンばかりで、それぞれのライフスタイルに合わせた照明プランを提案してくれることが少ないのが現実。
それでは到底納得のできる仕上がりにはなりません。
インテリアの要である照明演出は、空間だけではなく周辺環境にまで意識した計画が大切です。
それは、昼間の光の入り方や、部屋の窓から見える夜景によって照明の印象が違ってくるからです。
お客さまと環境に合わせた暮らしやすい照明計画は、リマンションだからこそできることです。
さらには家具の色味や配置、フローリングの色味、壁のマテリアルなども視野に入れ、部屋のトータルバランスをしっかり見定めた空間演出を得意としていますのでご安心ください。
リマンションではお客さまの理想を超える、理想以上の暮らしをご提案します。