[家具職人便り]家具搬入と家具扉の手がかりの仕上げについて。
こんにちは。家具職人のヒロシが西宮家具工場からお送りします。
今回は、前半で家具の搬入(現地に設置にあたっての運びこみ)について、後半では最近製作したカップボードの手がかり(手を掛ける)部分の仕上げについてご紹介していきます。
では、まず家具の搬入について。
家具の中には現地に運び込めない大きさの物も出てきます。
じゃあどうやって運びこむの?ってなりますよね。
大型家電やピアノなどの場合は、玄関から入らない場合、ベランダなどから吊り上げて搬入することもありますが、オーダー家具の良いところは搬入経路まで考えて製作ができるところです。
今回は、施主さまが要望されてる事を実現させるための手段として、「ノックダウン式」と呼ばれる現地で組み立て出来るような加工をして、パネルのまま現地に搬入することになりました。
ただ、これをするには一旦工場で仕上がりまでの組み立てをしなくてはなりません。寸法確認など図面通りに仕上がっているかの確認が必要になるからです。
一旦仕上がったのがこの状態です↑↑
寸法などをしっかりと確認した後、搬入のためにパネル状態にまたバラしていきます。
ここまで準備したら、あとは現場のスタッフや職人さんにバトンタッチ! 現地でうまく収まる事を祈りつつトラックを見送ります。
さて、今日のブログでは、もう一つご紹介することが。
カップボードの扉についてです。
製作中のこの形のカップボードの場合、右側のトール収納の手がかり部分にいつも悩みます。
取っ手のハンドルを付けると、仕上がりが少し変になってしまいますし…。
カップボードを設置するキッチンは、限られたスペースなので、家族とすれ違う時や料理を持ち運ぶときなど、体の一部が取っ手に当たって不便さを感じる方もいらっしゃいます。
そこで、今回はテーパー面取りで手がかりをしました。
写真をよくご覧いただくと、手を掛ける手がかり部分を斜めに加工したのがお分かりいただけますか?
この形状だと、ドアの開閉時に指が引っ掛かりやすいですし、正面から見た時は取っ手がないフラットな扉に見えます。
スッキリシャープな感じで仕上がって、個人的にも大満足!
西宮工場では、お客さまからいただく「こんな仕上がりにしたい」「こんな機能を持たせたい」といった様々なご要望にお応えするために、今日も奮闘しております。
お問い合わせ、どしどしお待ちしております^^