[家具職人便り]壁に隠せる!オリジナルデスクをご紹介
昨年製作した家具について書こうと思います。
今回はかなり特殊なオリジナル家具です。
プランナーからの依頼は、折り畳んで壁面に収納できる大型デスクの制作。
大人数が集まる時は思い切り広げられて、使用しないときは折り畳んでコンパクトに収納できる。
最近は天板や脚部を動かして伸縮できるデスクもありますが、それらとも全く異なります。
「折り畳んで壁面に収納する」が今回の課題になりそうです。
さて、まずは壁に収納できるデスクのイメージをCGパースで作成してもらいました。
見た目のデザイン性だけでなく、実際に作成可能なのか、形状や可動域など、矛盾がないかをシミュレーションしていきます。
CG上では矛盾なく作成できたようです。
(この段階では「重量」「強度」「安全性」など、まだ課題は残っていますが。)
さてこのCGの他にも、図面、現場(収まり)の状態を考慮しつつ、製作を進めます。
ちなみに、はじめ家具工場のスタッフにこのCGを見せた時は
「こんなのできるの?」
「納期間に合う?」
「危ないんじゃない?」
など率直な意見が上ってきました。
特に、お客さまもデスクを開閉するので、危ないのは絶対に避ける必要があります。
開閉時の動きは違う方法をを考えるとして、
とりあえず仕事の合間に試作モデルを造って試すしかないと思い、自分の考えの試作モデルを造ってみました。
しかし問題は「金物」にもありました。
金物屋さんに相談しながら試作モデルを造っていたのですが、思ったような金物がありません…。
どんどん時間ばかりが過ぎていきます…。
結局、試作モデルに合う金物が見つからないので…断念!
今度はCG動画の動きのまま造ってみようと、もう一度試作モデルを最初から造り直しました。
この時点でもうひと月経ってましたので、納期が気になってきます。
やばい…! やばい…!
慌ててしまいそうですが、冷静に冷静に。
やっと合間で試作モデルを完成させることができました。
試作品を見直すと、コッチの方がいいじゃ?といった発見もあり、再度金物屋さんに頼んでいい感じの金物を探してもらう事になりました。
納期ギリギリになりましたが、金物屋さんも一生懸命探してくれてイメージ通りのものをゲット!
気付けば一ヶ月半も掛かりましたが、何とか完成させることができました。
家具工場で開閉の動きを試した映像がこちらです。
ちなみに、無事にオーナーさまのお住まいに設置した様子がこちら。
ダウンライトの照明が中央に灯って、かなりラグジュアリーに収まりました!
ご紹介したオーダーデスクとお住まいの全貌は、リノベーション専門サイトの施工事例にて公開しております。
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