内覧会で傷をチェックする上での注意点
こんにちは。東京営業所の現場サポート係です。
今回は、私がお客さまの新居に上がって、最初にする作業を通して、皆さまのマンション購入の際の一助になればと思います。
着工前に私が最初にやる作業は「傷チェック」です。
工事に入ると、どれだけ細心の注意を払っていても、ふとした拍子に傷をつけてしまう場合があります。
しかし、その傷が自分たちが付けた傷なのか、もともと付いていた傷なのか、はっきりさせるためにも傷の有無は必ず最初にチェックします。
これは、お客さまのご自宅を預かる身として、傷ひとつをとってもしっかりと責任を取れるようにと、リマンションが徹底している部分で、とても重要です。
また弊社の工事に関わる内容として、フロアコーティングの問題もあります。
フロアコーティングはフローリングの上に塗膜を貼る関係上、床にこのような傷があるとうまく塗膜がのりません。
このような床の傷の補修は、まず凸部分を除去し、凹部分を補修材で埋め塗装します。
フロアコーティングに使う薬剤によってはその補修材が溶けてしまうのです。
早期に傷を発見しリペア屋さんにコーティングの種類を伝えるためにも、傷チェックは大切です。
できれば内覧会で見つけることが望ましい箇所です。
なぜならマンション側が、引渡し後に見つけた傷の補修に対応してくれることはとても少ないからです。
それでは傷を見つける上でのポイントを紹介していきます。
① 部屋内にゴミ、汚れがないかチェックする
傷の発見とは関係ないと思われるかもしれませんが、実はこれは重要です。
内覧会は基本的に建物の最終確認、引き渡しの会です。
そのため、もし内覧会でどこかが汚れていたりゴミがあったら、それはマンション側の施工会社が「内覧会までに掃除を十分に行う余裕がなかった」「担当した業者があまりよろしくなかった」ということです。
経験上このような物件は、大きな傷が補修されることなく残っていることが比較的多いです。
「ゴミや汚れがある」=「内覧会の傷チェックを念入りにする必要がある」ということでもあります。
② 床、角に明かりを当てながら見る
傷として多いのはやはり床、建具の角などです。
このような傷を発見するのにはライトを使います。
内覧会時に仮設照明がないケースがありますし、影になっていて見にくいところもあるからです。
また、床はモノを落としたら傷・へこみができて当然として、建具の角や曲がり角もぶつけやすい箇所です。
こちらも光を当てながら見ていきましょう。
また角の場合は上から下まで指でなぞってみましょう、傷がある場合、明らかに感触が違います。
③ ミラー、ガラス、窓サッシなどはいろいろな角度から見る
ミラーやガラスの傷を光の当たり方等によって見つけるのは難しいです。
そこで色々な角度から見てみます。汚れや傷がある場合、そこだけ反射のしかた、白いもやのように汚れているのが分かり、発見しやすくなります。
サッシの傷も同様に色々な角度から見ることにより、白い線に気づきやすくなります。
④ 工事該当箇所は除外する
内覧会当日はとても時間が早く感じられるので、効率よく傷をチェックするようにしましょう。
リマンションでは内覧会の自由時間に伺わせていただき、最終打ち合わせ、採寸などを行います。
最終打ち合わせは、工事内容もほぼ決まっているということが多いので、工事で手を加えると分かっている箇所の傷チェックに時間を割くのはできるだけ避けましょう。
クロスや床を貼りかえる箇所をじっくり見るのは、正直時間がもったいないです。
貼り替える場所、隠れる場所は避けて、他の部分を注視しましょう。
内覧会ではマンションオプションのチェック・設備・建具の動作チェックなどもしなければなりません。
それに弊社との打ち合わせもあり、傷のチェックをずっとしているわけにはいかないのです。
以上となります。皆さまの内覧会での限られた時間で、効率よく傷を見つける助けになれば幸いです。