建具と家具で「魅せる」にこだわったナチュラル空間 -東京都Y 邸-
今回ご紹介するのは、キッチン周りを中心に新築リフォームを行った東京都Y 邸です。
キッチン背面にはダークカラーのクロスを貼り、隣接するデスクスペースにも同系色のマグネットボードをプラス。さらに、フルオーダーのカップボードとディスプレイが楽しめる棚板の他、天井部分には木目調のアクセントクロスを貼り、ナチュラルな雰囲気に。色味と素材感が心地よく整った、カフェのようなスタイリッシュな空間に仕上がりました。
また、控えめながらもさりげなく存在感を放つキッチン横の扉もポイント。実はLDK の入り口の扉は、もともとベーシックなデザインでしたが、空間に統一感を持たせるため、思い切って撤去し、デザイン性の高いものを新たに再設置しました。
他にも、カウンター下収納、ダウンライトのフレーム変更、ピクチャーレールの設置など。
デベロッパーのマンションオプションを活かしつつ、リマンションが絶妙なバランスで手を加えることで、グッと素敵なお住まいに進化しました。
早速、そのお住まいの全貌をご覧いただきましょう。
竣工:2022年6月
立地:東京都
目次
- 居心地のいいカフェ風キッチン
- デザイン性と実用性が両立したマグネットボード
- スタイリッシュな薄型カウンター下収納
- ベーシックから一線を画すLDK の建具デザイン
- さりげなくアクセントを加えた洗面&トイレスペース
居心地のいいカフェ風キッチン
キッチン周りは特に印象が変わったスペースです。
オーダーメイドのカップボードは下台のみ設置。圧迫感を出さないように吊戸棚は設置せず、2 枚のワイドな棚板を取り付けました。
カップボードの背面は、冷蔵庫スペースまでアクセントクロス「TH-30261 /サンゲツ」を貼っています。
今回、オーダーいただいたカップボードは下台のみ。ダストボックスを3 台並べ、収納力だけでなく、各家電のポジショニングを意識してプランしています。
マンションのキッチンスペースはコンパクトな場合が多いので、収納量を確保するために「下台+吊戸棚」のカップボードを希望されるお客さまが非常に多いのですが、お手持ちのアイテムが少ない場合などは、今回のように棚板のみを設置し、ディスプレイを楽しむのも◎。
無理に収納スペースを設けると、意識せず不要な物まで収納していた、なんてこともあるので、オーダー家具をご要望の際は、ご自身のお手持ちのアイテム数を把握することが大切です。
下台の天板にはステンレスをセレクト。艶やかな異素材が、キッチン空間をキリッと引き締めます。
冷蔵庫と下台の天板は、同じシルバー系なので相性が良いですね。ステンレスの天板はお手入れも簡単なのでおススメです。
棚板は少し厚みを設けて背面のアクセントクロスとのバランスを整えました。
お気に入りの雑貨を楽しくディスプレイすれば、キッチンスペースの生活感が軽減され、リビングやダイニングからみた時も雑多な印象を感じさせません。
天井部分はリビングダイニングとの段差を利用して、木目調のアクセントクロスを貼り合わせました。明るいカラーリングなので、圧迫感がありません。
また、少し分かりづらいのですが、ダウンライトのフレームをブラックに変更しています。
カップボード部分の図面がこちらです。
図面上では、棚板の上に2 灯のダウンライトがプランニングされていますが、キッチンスペースに既に4 灯のダウンライトがあり、そのまま設置すると明るくなりすぎる懸念があったため、ダウンライト2 灯の施工は取りやめとなりました。
デザイン性と実用性が両立したマグネットボード
Y 邸のキッチン横には、「コミュニティースペース」と呼ばれるコンパクトなワークスペースがあります。
旦那さまが仕事をしたり、奥さまが書き物をしたり、いずれ成長したお子さまがお勉強をしたりと、幅広く使えるスペースです。
今回のリフォームでは、デスク奥の壁面にLIXIL のマグネットボードを設置しました。
ネイビーブルーの壁面には、重要なタスクや家族への伝言、思い出の写真などを磁石で貼ることができます。
デスク上のダウンライトは元々付いていたもので、こちらもフレームのみブラックに変更いたしました。
リフォーム前の写真です。デスクや棚板には手を付けていませんが、奥の壁面の色が変わるだけでかなり印象が変わり、キッチンスペースとの一体感が生まれました。
スタイリッシュな薄型カウンター下収納
キッチンカウンターの下には、天板下にピッタリ納まるように、薄型の収納棚を設置しました。こちらもリマンションのオーダー家具になります。
既存のキッチン天板に合わせて美しく収まっていますね。
面材の色味は、白で目立たなくすることもできますが、キッチンとの相性を考えて、ネイビー系のカラーリングをセレクト。微妙にキッチン背面のクロスと色味を変えることで、離れてみた時に立体感が生まれています。
リフォーム前の様子と、カウンター収納の図面です。
薄型ながらワイドな収納スペースには、リビング周りの細々としたアイテムをたっぷり収納できます。
リビングダイニングの壁面には、絶妙なトーンのアクセントクロス「LL-5227 /リリカラ」を貼りました。
ピクチャーレールも設置し、時計やアートを吊り下げることができます。
また、ダイニングの照明は、事前にY さまがセレクトされたリビングの照明デザインに合わせて、プランナーがご提案。今後、お子さまの成長に合わせて家具のレイアウトが変化することを想定して、ダクトレール付きのものをプランニングさせていただきました。
ベーシックから一線を画すLDK の建具デザイン
今回のリフォームのカギとなるのが、こちらのLDK の入り口です。
ベーシックなデザインの既存扉から、デザイン性の高い扉「ベリティスクラフトレーベル /Panasonic」に変更しています。
こちらがリフォーム前のお住まいの様子です。
既存の扉のままではキッチンスペースとの統一感がなくなってしまうところでしたが、扉を取り換えることで空間の統一感がアップしました。
このアングルからみると、扉とキッチン背面のクロスの色味が統一されて、かなり洗練されていますね。
カップボード天板のステンレスも、冷蔵庫とリンクして美しく納まっています。
ちなみに新たに設置した「ベリティスクラフトレーベル /Panasonic」は、扉色と枠色をブラックオーク柄に、開閉デザインはLG 型の片開き、ハンドルはA7 型ハンドルをセレクトしています。
廊下側からみた様子です。周囲のドアと異なるデザインなので特別感がありますね。
LDK の扉枠は、左隣のものとピッタリ隣接しているので、撤去・取付作業は特に慎重に行われました。
新しい扉が美しく納まり、現場スタッフもプランナーもひと安心です。
さりげなくアクセントを加えた洗面&トイレスペース
洗面スペースは、チャイルドミラー部分に磁器質タイル「TL76601 /サンワカンパニー」を施工しました。
コンクリートのように硬質な印象を受けますが、色味はやわらかく、質感は滑らか。さりげなく空間をスタイリッシュに導きます。
トイレスペースは、扉を開けた正面の壁面にアクセントクロス「FE74027 /サンゲツ」を貼っています。
オープン棚の奥の壁面にも貼っているので、パッとみた時に統一感があります。
ちなみに、トイレのアクセントクロスは、キッチン背面のクロスとは異なる品番ですが、同系色を選びお住まい全体のインテリアテイストを整えました。
最後に、今回の新築リフォームの仕様図がこちらになります。
仕様図は内覧での現調の後、修正を反映して確定となります。
しかし、今回のキッチンスペース(カップボード上)のダウンライトのように、実際に作業がはじまってから空間のバランスをみて、取りやめになるケースも。
リマンションの現場スタッフは、ただプラン通りに施工を行うのではなく、最終の完成を頭に描いて手を動かします。そのため、このままではバランスが悪い、不格好になる、などの気づきがあれば、迅速にプランナーと連携を取り、現場作業の修正を行います。
もちろんそういった場合も、オーナーさまにキチンと進捗をご報告いたしますので、ご安心ください。
WORKS DETAIL施工事例データ
- リフォーム工事内容
- 造作工事、オーダー家具工事、照明工事、クロス工事 etc.
- 施工箇所
- 新築リフォーム
- 総工費(概算)
- ¥1,969,000-
- ※総工費は契約時のものです。施工時期・物件状況などにより変動します。