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[家具職人便り]耐震金物について~PART1~

こんにちは、リクリエイトの家具職人です。(リクリエイト家具職人の書いた記事一覧はこちら

今回は、耐震金物について紹介させていただきます。

 

家具の耐震金物は大きく分けて、2種類あります。
一つは家具の転倒を防ぐもの。もう一つは揺れにより、扉が開いて荷物が飛び出してしまうのを防ぐものです。

耐震金物イメージ

耐震金物参照冊子イメージ

17年前の雑誌の記事で恐縮ですが、このような感じです。

 リクリエイトでは造作家具が中心で、壁に取り付けますので、家具の転倒防止金物は必要ありません。
なので、扉の開放を防ぐ耐震金物の紹介をさせていただきます。

 

まず、リクリエイトでは使用する事がほとんど無いタイプの金物の説明をさせていただきます。扉を開く際にロックを解除する操作が必要なタイプです。

 

一つは写真右側のレバーラッチです。

これは、扉の手掛かり部分に取り付けるものです。ほかの業者さんですと、洗濯機の上吊り棚などで使用しているのを見たことあります。
扉がロックされていることが、しっかり確認できますので、安心感は高いですが、レバー部を操作しないと扉が開けられないのと、見た目がちょっと悪いです。
参照:gLL-66 スガツネ工業(別サイト)

 

もう一つはセーフラッチです。

これは、ボタンを押すとロックが解除され、扉が開けられるようになるものです。
参照:SL-B211型/SL-B251型 スガツネ工業(別サイト)

こちらもロックされているのが確認できるですが、ハンドルと併用しないといけなかったり、操作する部分の内部に受けの金物をつけないといけなかったりと、使い勝手が悪いです。

ですが昔、特殊車体の仕事をしたときは必ずこれを取り付けていました。引き出しもです。
車に取り付ける家具は、丁番も平丁番を使用し、すべてインセットの収まりでしたので、手間がかかったと記憶しています。

 

では、通常リクリエイトで使用している耐震金物を紹介していきます。

感震タイプと呼ばれるもので、揺れているときに扉が開かないようになり、通常状態では解除操作無く扉を開けられるものです。
まず、最初の写真で紹介している、コジマ金物の『キックロックⅡ』ですが、これはもうコジマ金物では販売されていないそうです。

次にムラコシの耐震ラッチです。又も昔の雑誌の引用で恐縮ですが、これを紹介する記事がありましたので、紹介させていただきます。

耐震金物参考雑誌

耐震金物参照雑誌

耐震金物参照雑誌イメージ

構造も紹介されています。

耐震金物の構造イメージ参照

 

現物の写真です。

耐震金物実物

この、ムラコシの耐震ラッチですが、扉をロックするフック部分が通常でもフリーな状態で下がっているのです。

耐震金物実物イメージ

このフックを扉側に取り付ける金物が押し上げます。
揺れを感知している時は、このフックが下がった状態で固定され、扉が開かない様になります。

耐震金物実物イメージ

この様な構造ですから、扉を開閉するたびに『カチャカチャ』と音がでます。
又、ごくまれに、扉開閉時の勢いで重りが傾いてしまい、戻らなくなる現象も発生します。

 

若干の弱点もありますが、多くの家具メーカー、キッチンメーカーでも採用されており、信頼できる商品です。

 次回は別のメーカーの耐震ラッチを紹介いたします。

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