美しい曲線に愛着が湧く、シンプルなモダン空間-東京都千代田区K邸-
都心の賑わいと、穏やかな暮らしが共存する東京都千代田区のタワーマンションをご購入されたKさまご家族。
限られた空間を少しでも広く感じられるように、間取りはもちろん、素材や間接照明などにこだわってリノベーションを行いました。
一番のポイントは、LDKに新設された滑らかなラインが特徴のクローゼット収納。
しっかりとした容量の収納空間ながら、見た目をオシャレな個室のように設えているので、圧迫感もなくLDKの中にあっても違和感がありません。ほかにも今回のプランには見どころがたくさん。早速住まいの全貌をご紹介していきましょう。
竣工:2021年10月
立地:東京都
目次
- エコカラットと間接照明で整えたリビングダイニング
- 洋室を解体して新設されたクローゼット収納
- 木目の流れとタイルの質感が魅力のキッチンスペース
- L型を活かして「魅せる」エントランス
- 既存設備に調和したトイレ&洗面空間
エコカラットと間接照明で整えたリビングダイニング
家族が集うメイン空間であるリビングダイニングは、キッチン側の壁面に、エコカラットプラス「ラフクォーツ/ダークグレー」を施工し、天井までの空間が間延びしないようにプランニング。近くで見ると、さりげない凹凸があり、自然の風合いを楽しむことができます。
リビングダイニングの中でもテレビを配置するスペースは、視線が集中することが多いので、背面の装飾選びはとても重要です。テレビを見るときは存在感が少なく、空間全体を見たときはさりげなく印象を残す絶妙な存在感が必要になります。
壁一面に「ラフクォーツ/ダークグレー」を施工することで、天井や壁面の白いクロスはもちろん、キッチン天井の木目、ダイニングテーブルの天板など、たくさんのマテリアルの色味や質感が美しく調和されました。
リビングダイニングの天井はもともと折り上げ天井になっていました。
せっかくなのでその構造を利用して、折り上げ部分に間接照明を仕込み、照明もシーリングライトからダウンライトに変更。一段高くなっている天井部分には木目調のクロスを貼り、間接照明の灯りを受けて変化する木目の表情を楽しむことができます。
こちらがリノベーション前のお住まいの様子です。右側の写真がご紹介したリビングダイニングの様子。左側の写真はLDKに隣接しているコンパクトな洋室になります。
洋室を解体して新設されたクローゼット収納
LDK横の洋室は、使い勝手が悪いのですべて解体することに。そのままLDKを拡張することもできますが、Kさまは普段の生活スタイルから「収納スペース」の新設をご希望でした。
1日の大半を過ごすLDKにこそ、衣類や掃除道具など、生活に必要なものを何でも収納できるスペースが欲しかったのだとか。ただ、いかにも収納空間というデザインは避けたいとのことで、曲線を活かしたオシャレな個室空間を作ることになりました。
クローゼット収納の室内ドアと突き出し窓には、Panasonicのものを。ドアは「ベリティス クラフトレーベルLG型」をセレクトしました。ダークグリーンとゴールドの金具の組み合わせがおしゃれですよね。
洋室やクローゼットの壁面クロスは、漆喰のような質感が魅力のサンゲツ「RE-5129/RE-7311」です。
クローゼット収納の横には、天井裏を補強して、取り外しができるハンモックを吊り下げました。
窓からの心地よい日差しを受けながら、ゆったりとした揺れを楽しむことができます。
奥の壁面には、クローゼット収納の建具のダークグリーンと相性がいいサンゲツのアクセントクロス「RE51112」を。上品な中に遊び心が感じられるスペースに仕上がりました。
また、今回はクローゼット収納を一から造作したので、壁面の一部にお掃除ロボットの格納スペースを設けました。写真はロボット掃除機が動き出した瞬間の様子。稼働していないときは、すっぽりと穴の中に姿が隠れます。
こちらがクローゼット収納の図面の一部です。ご要望に合わせて、ハンガーバーや棚を設けています。別のお部屋にもう一つ大きな収納スペースがあるとのことで、そちらにはオフシーズンのアイテムを収納し、新たなクローゼット収納には使用頻度の高い衣類やアイテムをしまって使い分けているのだとか。
図面の左下には、先ほどご紹介したロボット掃除機の格納スペースが設けられています。
バーチカルブラインドの下にも木目のクロスを貼っています。また、カーテンレールの位置を窓の際まで寄せて再設置。少しでも空間が広く感じられるように細部までこだわっています。
クローゼット部分は、特に仕上がりのイメージを共有する必要があるためCGパースをご用意しました。
※CGパースはご提案途中のものなので、実際のお部屋とは仕様が異なります。
※CGパースのご提供には施工規模等の条件がございます。詳細はお問い合わせください。
木目の流れとタイルの質感が魅力のキッチンスペース
キッチンは、もともとシンク上に吊り戸棚が設けられていましたが、思い切って撤去してリビングダイニングへと視界が抜けるように。
システムキッチンの背面には、リマンション自慢のフルオーダーのカップボードを取り付けました。
電子レンジやトースター、炊飯器、コーヒーメーカーなど、お手持ちの家電サイズを踏まえてプランしているので、デッドスペースが生まれず限られたキッチンスペースを無駄にしません。置き場所に困るダストボックスも下台の奥側に専用スペースを設けてスッキリさせました。
また、下台の面材に合わせて、既存のシステムキッチンの面材も変更しているので、ますます統一感あふれる空間に仕上がっています。
カップボードのオープンスペースには、異なるサイズの棚板を2枚設置し、お気に入りの食器の特等席に。
背面には、味わい深い質感が魅力の平田タイル「Lazward (ラズワード)/LZW-WN」を施工しました。
システムキッチン側の一部壁面にも同様のタイルを施工しています。
キッチンスペースの天井には、木目調のクロスを貼り、リビングダイニングとさりげなくゾーニングしています。また、カップボードや天井の「木目の流れの向き」は、プランナーが仕上がりの印象を考慮しながら提案し、決定しました。
工事着工前のキッチンスペースの様子です。面材をすべて変更しているので、かなり雰囲気が変わりました。
L型を活かして「魅せる」エントランス
玄関スペースには、L型の壁面にエコカラットプラス「ディニタ/グリーン」を施工しました。まるで本物の石のような質感と凹凸が、床面のタイルと組み合わさって上品な空間へと導きます。
角の部分には、コンパクトな飾り棚を設置。ディスプレイを楽しみながら、カギやハンコ、マスクなどを置くことできます。
壁面には、Kさまこだわりのブラケット照明を取り付け、光の陰影が楽しめるように。ダウンライトにプラスして、このような間接照明をプラスすることで、玄関周りをドラマティックに演出します。
フローリング、クロスもKさまのご要望に合わせて貼り替え、スイッチパネルやコンセントプレートもグレーカラーに変更しました。
既存設備に調和したトイレ&洗面空間
最後に、水回りの様子をご紹介します。まずトイレスペースには、抽象的な幾何学模様のアクセントクロス「RE51450」を貼り、大人な空間に仕上げました。水回りは清潔感がとても大切ですが、クロスやタイルを少しプラスするだけで、特別な空間に変化するのでおすすめです。
洗濯機上には、オーダーメイドの吊り戸収納をプラス。オープン収納と扉収納を組み合わせることで、サッと手に取りたい物と、隠したい物とで収納を分けることができます。また、扉の面材は洗面台横の既存収納に合わせてセレクトして、統一感を持たせました。
洗面ミラーのチャイルドミラー部分には、モザイクタイル「DTL/GAM-1」をプラス。アートのようなレイアウトで、洗面空間のアクセントにピッタリです。
いかがでしたか? 「見せる」と「隠す」をバランスよく取り入れた東京都Kさま邸。
ただ「見せる」のではなく、見せ方にエッジを利かせて「魅せる」ことで、心地よく愛着が湧く住まいへと変化しています。
リノベーションを検討される場合は、ぜひ「譲れないポイント」を見つけて優先順位をつけてみてください。ご相談お待ちしております。
WORKS DETAIL施工事例データ
- リフォーム工事内容
- オーダー家具製作、造作工事、タイル工事、照明工事、クロス工事、ガラス工事etc.
- オーダー家具
- ウォークイン・クローゼット、カップボード、玄関飾り棚、洗濯機上吊棚etc.
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