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WORKS施工事例

未来の暮らしまで見据えた“ライフケアリノベーション” -滋賀県E邸・第2弾-

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今回は、築30年の中古マンションをスケルトン状態まで解体し、リノベーションした事例です。

ご依頼主は、以前、リマンションで新築マンションリフォームを行った滋賀県E邸のオーナーご夫妻。リマンションの内装プランにとてもご満足いただき、今度はEさまのご両親の中古マンションを快適でおしゃれな空間にフルリノベーションしたいとご相談くださいました。

 

フルスケルトンリノベーションは、間取りを大幅に見直し、変更できる点が大きな魅力です。Eさまのご両親の年齢を考慮すると、直近の暮らしやすさだけでなく、将来、足腰が弱くなった場合などのライフスタイルまで視野に入れたプランニングが必要だと感じました。

そこで、リマンションではスタンダードとなっている「家事動線」「デザイン性」「収納力」に加えて、今回は「間取り」「生活動線」「移動ルート」「バリアフリー」「水回りの広さと使い勝手」など、未来の暮らしまで視野に入れた「ライフケアリノベーション」をご提案させていただきました。

一つひとつの空間に散りばめられた、暮らしをサポートするリノベーションプランをぜひご覧ください。

 

竣工:2022年4月

立地:滋賀県

目次

 

ライフケアの視点から3つのプランを主軸にご提案

今回のリノベーションのテーマは、未来まで見据えた暮らしやすさです。もともと住まい手であるEさまのご両親は、新しい住まいに対して、

 ① クロスやフローリングを貼り替えて、みた目を美しく整えてほしい

 ② たくさんの収納スペースを設けてほしい

このようなご要望をお持ちでした。ですが、せっかくリノベーションをするなら、表層的な提案ではなく、本当の暮らしやすさを追求した方がよいのではないかとプランナーが熟考し、リマンションから「ライフケア」を主軸にした3つのプランをご提案させていただきました。

【1】夫婦の老後にちょうどいい「回遊式の間取りプラン」

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リノベーション前の間取りと、ご提案した新しい間取りを並べてみました。旧居は、リビングダイニングの横に和室があり、廊下側に2つの洋室がある3LDKの間取りとなっています。

こちらを大きく変更し、まずは和室部分までリビングダイニングを拡張。キッチンの向きを変えて奥から洗面スペースへ抜けられる回遊式の間取りに。さらに、2つの洋室を全面的に解体し、新たに広さのある寝室空間を設けました。寝室は出入り口を2つ設けることで、廊下側とダイニング側への移動がスムーズになるようにしています。

LDからキッチン、キッチンから洗面スペース、洗面スペースから廊下と寝室、寝室からLDと、住まい全体を回遊できる間取りへと変貌させました。年齢的に歩くことが困難になった時でも、最低限の歩数で各スペースへ移動できるようにしています。

【2】手すりの設置で移動をラクにする「介助プラン」

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将来的なことも踏まえて、廊下と玄関にはインテリアに馴染むスッキリとしたデザインの「手すり」を設置しました。体が健康なうちは、「まだ早い」なんて思いがちですが、実際に必要になるのは突然です。歩く際の負担を軽減しつつ、玄関では靴の着脱の際など、咄嗟につかまれるので安心です。

 

ちなみに廊下の壁面には、さりげなくエコカラットプラス「グラナスルドラ ホワイト /LIXIL」を施工し、デザイン性を高めています。

【3】車イスの利用を視野に入れた「移動スペース拡張プラン」

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また、間取りプランを考える時にプランナーが気に掛けたのが「廊下の幅」です。間取りを大幅に変更するリノベーションの場合、個室の広さを確保することに意識が向きがちですが、廊下にゆとりを持たせることで、車イスで移動する場合なども問題なく通ることができます。

今回は、車イス本体の幅をW700㎜と想定して、通路幅を既存W880㎜から理想的なW1010㎜以上に設定して改修させていただきました。

 

続いて、各部屋のリノベーションプランをご紹介していきましょう。

動きやすく暮らしやすい!配慮を詰め込んだLDK

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まずは、今回の工事で広々空間に変貌したLDKから。以前は和室だった空間を洋室にしてリビングダイニングを拡張しました。

 

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こちらが旧居の和室部分の様子です。間仕切りなどはすべて解体し、フローリングやクロスはすべて新しいものに貼り替えているので、新築のような内装に仕上がりました。

 

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写真の左手奥側をリビングスペースに、手前側をダイニングスペースにプランしました。

一般的に「キッチン横をダイニングに」と考える方が多いこともあり、オーナーさまもリビングとダイニングの間取りにはとても悩まれていました。ですが、将来ベッドでの生活が長くなった時のことを考えると、食事をするダイニングが寝室の近くにある方が生活しやすいだろうと、今回の間取りが採用されました。

 

ダイニング横の三枚扉を開けると寝室(ベッドルーム)が続いており、ベッドからダイニング、ダイニングからキッチンと、スムーズに動けるようになっています。

 

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こちらはキッチン横のリビングスペース。壁面には、TVボード(5枚フラップ扉)を設置して、壁掛けしたテレビの背面にエコカラットプラス「グラナスルドア ホワイト /LIXIL」を施工しました。

 

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さらに、梁下に造作工事を施し、ライン照明を仕込んでいます。調光式なので、シーンに合わせて色味を変えることができます。

 

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続いてご紹介するのはキッチンスペース。キッチンはレイアウトが大きく変わりました。

 

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こちらがリノベーション前のキッチンの様子です。リビングダイニングと対面式になっているので、家族との会話が楽しめそうなキッチンですね。しかし、対面式キッチンは奥行きが限られてしまう分、生活動線の利便性は少し欠けてしまいます。今回の工事では、生活動線に配慮しながら、料理のしやすさ、家族とのコミュニケーションのしやすさにもこだわりました。

 

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システムキッチンは、既存のものをすべて撤去し、新しく「リシェルSI /LIXIL」をセレクト。旧居から向きを90度変更し、壁側に寄せてレイアウトしました。

 

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上部にはレンジフードと、フルオーダーの吊り戸棚を設置。建物の構造上どうしても解体できない梁があったため、梁に沿うように収納プランをご提案しました。

 

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吊り戸棚の下には手元を照らす間接照明をプラス。やわらかい灯りが、家事の時間を心地よく演出します。

 

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システムキッチンの背面には、ワイドなカップボードを設置。こちらもリマンションのフルオーダー家具になります。ダストボックスを収納する開き戸、カトラリー類を収納する浅型引き出し、深い鍋などの収納に便利な深型引き出しなど、使い勝手のよい収納プランを詰め込んでいます。

カップボードの上は、お料理好きの奥さまのご要望に沿って、広くて使い勝手のよい作業台にしました。

 

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吊戸棚の設置面は、システムキッチン側と同じく解体できない「梁」がありましたので、L型に収納を設けることで、デッドスペースがない収納スペースが完成しました。

 

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いかがでしょうか。旧居の対面式のキッチンもとても素敵ですが、スペースや回遊性を優先するなら、このようなレイアウトもおすすめです。

 

キッチンスペースの奥に進むと、冷蔵庫横の扉から洗面脱衣所にアクセスできるようになっています。

 

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キッチンカウンターの表側にもたくさんの収納スペースを確保。こちらにも天井部分に撤去できない梁が続いていましたので、梁に沿う形でトール収納をご提案。梁横の収納スペースにはLAN関係の機器がしまえる指定席を用意し、配線類のゴチャつきを回避しました。

回遊動線でますます便利になった洗面+トイレ

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キッチンから直接アクセスできる洗面スペース。キッチンだけでなく、廊下や寝室など、多方面からスムーズに行き来できるので、家事だけでなく日々の暮らしの移動がかなりスムーズになりました。

 

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以前より、広くなった洗面スペースは、使用頻度の高い洗面台を空間の中央にレイアウトすることで、使い勝手をよくしました。洗面台は「ルミシス ボウル一体タイプ /LIXIL」を採用。オーナーさまがショールームで選ばれたものです。

 

また、洗面台横がデッドスペースにならないように、両サイドにフルオーダーでトール収納を設置しました。天井いっぱいまで設けた収納スペースは、モノの出し入れがラクになるように上部をオープン仕様にしています。

床部分には冬場の底冷えを防ぐため、床暖房が取り付けられています。

 

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洗濯機の横にも、トール収納をプラス。衣類乾燥機から取り出したタオル類をそのまま畳んでしまうことができます。

ちなみに、奥さまのご要望で、洗濯機用の水栓には、新たにお湯専用のものを設置。洗濯にお湯が使えるので、ガンコな汚れもスッキリ落とせるようになりました。

 

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お風呂のシステムバスも新しく「リノビオVP(ブラックウォルナット) / LIXIL」に入れ替えました。中古物件は水回りの設備面が真新しくなると、特にうれしいですよね。

ベッド2台がラクに置けるゆとりの主寝室

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ダイニングスペース横の3枚扉を開けると、広々としたベッドルームが現れます。

奥行きのあるスペースなので、ベッドは複数台置くことが可能です。最終的に写真右手と奥側にレイアウトする想定で話が進みました。

 

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ベッドルームの奥側から振り返ると、美しいフローリングがダイニング側へと途切れることなく続いており、美しいですね。個室としての役割はもちろん、扉を開いた時にLDKと一体感がでるように仕上げ材も統一しました。

 

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寝室にもTVを壁掛けし、壁面にはエコカラットプラス「グラナスルドア ホワイト /LIXIL」を施工しました。TVの位置は、ベッド上からの視聴を想定して調整しています。

 

そして、収納兼用TVボードもフルオーダーでプランしています。TVの真下にはAV機器が置ける白色のアルミフレームフラップ扉の収納部があり、その周りにはやわらかな色合いの引き出しが11杯。手の届く位置に生活に必要な細々としたものが収納できます。

 

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ベッド脇には、ワイドなニッチ(大)を設け、中央には調光タイプのピンスポット照明を設置。光の演出がベッドルームを洗練された空間へと導きます

 

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ベッドルームの奥側のスペースには、洗濯物を室内干しできるホスクリーンや、壁面にアートを飾って楽しめるようにピクチャーレールを設置しています。

 

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また、もう一台ベッドを置くことを想定してニッチ(小)も設けました。コンパクトながらベッドから手が届く絶妙な場所に位置しているので、時計や携帯電話、メガネ、読みかけの本などを置くのに役立ちます。

 

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コンパクトなニッチの裏には、縦に細長いスペースを活かしてマルチ収納スペースを設けました。

季節ものの布団や衣類を圧縮して縦に並べて収納でき、扉を閉めれば防塵効果が期待できます。

 

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ベッドルームはダイニング側だけでなく、廊下側にも出入り口を設け、お風呂やトイレにもスムーズに移動できるように。また、こちらの扉はキッチンへの距離も近いので「少し喉が渇いたな」といった場合でも、リビングダイニングを通らず移動が可能です。

洗練デザインに隠された収納力バツグンの玄関

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真白な空間に伸びやかな格子と淡い間接照明の光がマッチした玄関スペース。

集合住宅の多くは、各部屋の広さが優先され、玄関は狭く設計されることが多いため、ここまで開放感がある玄関は非常に贅沢です。オーナーさまはもちろん、ゲストの方々もうれしい驚きに満たされることでしょう。

 

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広々とした玄関土間の脇には、靴の脱ぎ履きをする際にサッと腰かけられるベンチシートを設けました。座面を空けると収納になっているのもポイントです。

 

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ベンチの奥にはたっぷり靴が収納できる大容量のシューズクロークと、ハンガーバー付きのコートクロークをプランしました。扉に鏡を貼っているので、お出かけの際にサッと身だしなみを整えることができます。

 

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ちなみに、ベンチシート収納と反対側の壁面にも、傘や掃除道具が収納できるスペースを設けています。こちらは、扉を壁面クロスと同色の「白」にすることで存在感を軽減。格子デザインが一層引き立つようにカラーバランスを整えました。

 

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ベンチの後ろで背もたれの役割もこなす縦ルーバー(格子)は、天井の納まりを工夫することでドラマティックな印象に。その後ろには、以前は洋室だった空間を利用してプランした、まるで倉庫のような収納に特化した空間が隠れています。

 

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窓を囲うように設置されたフルオーダーのキャビネットやトール収納の他、奥にはしまったものがひと目で分かる大容量のオープン収納を設けました。下側の収納部は底板をなくすことで、重いものをそのまま置けるように。キャスター付きの収納ボックスなどもそのまま出し入れできるようにしています。

心地よい灯りとぬくもりに満ちたトイレ空間

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トイレスペースは玄関の隣に設けました。一見するとどこがトイレなのか分かりにくいのですが…。

 

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こちらの扉がトイレ空間へと続いています。引き戸になっているので、スマートに開け閉めできるのが好ポイント。ちなみにトイレの右隣の扉は、先ほどご紹介した傘などがしまえる収納スペースで、トイレの左側の扉は洗面スペースへと続いています。

 

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リノベーション前は、トイレスペースはとても狭い空間で、開き扉だったため、狭い廊下でドアを開ける際はかなり窮屈で不便でした。そこで、今回の間取り変更で、思い切って使いにくい廊下や不要な納戸を撤去し、トイレスペースを拡張。居心地のよい空間へと変貌しました。

トイレ本体は美しいフォルムのタンクレストイレ「サティスSタイプ / LIXIL」を採用しています。床暖房が入っているので、冬場や夜間も足元が暖かくリラックスできます。

 

いかがでしたか。今回は、お打ち合わせに約10ヶ月、工事に約3ヶ月もの歳月を費やした大規模リノベーションとなりました。将来的な暮らしも視野に入れてご提案をするため、プランナーが丁寧にオーナーさまの現在の暮らしについてヒアリングを行い、リノベーションプランに落とし込んでいます。

ご相談いただいたEさまはもちろん、今回の物件のオーナーであるEさまのご両親にも大変ご満足いただき、リマンションとしても達成感のあるご提案となりました。これからますます充実した毎日を過ごされることを願っています。

 

今回ご紹介した滋賀県E邸の第二弾の事例は、Re:Mansionの公式YouTubeチャンネルでも詳しくご紹介しています。動画では、担当プランナーによるプランのポイントの他、「回遊式の間取り」を分かりやすく紹介しています。ぜひ、動画も併せてご覧ください。

 

 

【滋賀県E邸 -第2弾-】築30年が新築越え!フルリノベーションで蘇る、快適モダンルームツアー

WORKS DETAIL施工事例データ

マンションエリア
滋賀県
リフォーム工事内容
解体工事、造作工事、設備工事、電気工事、タイル工事、クロス工事、ガラス工事、オーダー家具工事etc.
オーダー家具
カップボード、カウンター下収納×トール収納、キッチン吊り棚、TVボード×2点、洗面トール収納、リネン庫、玄関ベンチ収納、シューズクローゼット×コートクローク、トール収納×キャビネット、マルチ収納スペース×3点、手洗いカウンターetc.
施工箇所
リノベーション
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